1つの唄で1冊の絵本を創ろうという小林衛己子さん(わらべうたを広く伝える活動。著書あり)
の案(!)でできたのが、このわらべうたえほんシリーズなんだそうです。
小林衛己子&ましませつこ…「わらべうた」の魅力を知り尽くしたお2人の強力タッグ
❤
どうりで素敵なはずです。
♫せんべせんべ やけた
どのせんべ やけた
このせんべ やけた♫
丸く輪になってあそびます。
前に出した両手がおせんべい。
唄に合わせて、1人がみんなの手に順に触れていき、唄のおわりにあたったお手ては裏返し。
2回あたると、お醤油つけてできあがり。むしゃむしゃむしゃ
「早く両手とも焼けた子が勝ち」のゲームだったり、単純に「焼けたら食べちゃう」あそび
だったり、鬼きめだったり、元は火鉢に手をかざすときの唄だったとも…
入っていた育児サークルでも、何度となくうたった唄でした。
たったこれだけの旋律なのに、かなり長くもあそべます。
はじめて来た子もすっと輪に入れるし、お隣の子との接近感や手に触れる感触もいいのです。
次は私のおせんべいかな…とどきどきしている子たちの顔が思い出されます。
絵本のなかでは、女の子が箱に網をおいて、いろんなものを焼くまねっこをしています。
最初のおせんべいは、ぬいぐるみのくまさんに。
おにぎりはお人形へ。
お団子もお魚も焼いて、お芋は … 大好きなお母さんへ!
みんなそろって、おいしい嬉しいおやつの時間になりました。
本文とは関係ないんですけど、女の子と千代紙をはった箱が昭和レトロでかわいいですよ。
あぁ、気持ちいい、嬉しい、楽しい…そんな感触が心に生まれてくるよう。
このわらべうたえほんシリーズは、どの本もおしまいにとっても嬉しい気持ちになれます。
ぜひ絵本を楽しみ、生活の中にもこんな優しいひとときを取り入れてくださいね。
出産祝いや小さな贈り物にもぴったりの本です。
同シリーズの
「まてまてまて」「せんべいせんべいやけた」「ちびすけどっこい」もご覧ください。
サイズ:21×20cm ページ:24 発行2006/10
☛出版社の内容紹介より
「せんべせんべ やけた どのせんべ やけた」の唄に合わせて、女の子がままごとあそびをします。絵に描いたせんべいやお団子を網で焼くまねをして、くまさんやだるまさん、最後はお母さんに、「はい、どうぞ」。
☞ましませつこ
山形県生まれ。女子美術大学図案科卒業。広告デザインの仕事にたずさわった後、子どもの本の世界に入る。日本の伝統的な色使いの美しさと、モダンな感覚が調和した独特の画風で見る人を引きつける。作品『あがりめさがりめ』『あんたがたどこさ』『わらべうた』など