手づくり感がすごくいいヌメ革のバッグです。
展示会のとき、数年使い込んだものを置いてありました。
使い初めの薄いベージュも大好きですが、深い艶の色合いが出て、くた~っとなって
本当にいい感じでした。
革の加工は、伝統的な技法のタンニンなめし(植物から抽出される)にこだわっています。
(詳しくは下記説明をご覧下さい)
とじ糸まで革! 一針一針縫いこまれた『手』を感じます。
しかも表面の光沢は、革なめしの後、すべすべの石で表面を丁寧にこすって出したという
驚きの手間隙かけた一品です。
かわいいバケツ型。 持ち手が長めなので肩にかけてさまになります。
縦にまっすぐ入った革糸のステッチがアクセント。
内側は布張りで汚れにも安心。 大きい内ポケットが一つついています。
原産国 インド 素材 牛革、ヤギ革
サイズ 幅(上部)38cm(下部)26.5cm/高さ28.5cm/持ち手の高さ25cm/マチ10cm
※ お届け直後はヌメ革独特のにおいがします。
使い込むうちに消滅しますが、気になる場合は風通しのよいところで陰干ししてください。
ラジャスタンレザーって?
インドの北西部、パキスタンとの国境近くにあるラジャスタン州。
ラジャスタンレザーバッグはそこに点在する村々で、伝統的な道具と地域で採れる天然の材料を使っ
て丹念に作られています。
職人たちは自然死した動物からのみ皮を集め、製品の部位や用途によって牛、バッファロー、らくだ、
ヤギの皮を使い分けます。それぞれの皮は、色・厚さ・きめが異なるにもかかわらず、完成した革は
的確になめされ、耐久性に優れた製品に仕上げられています。
ラジャスタンレザーをつくる人たち
300年以上の歴史を誇るラジャスタンレザーは、ヒンズー教の最下層カーストに属する革職人によって
作られてきました。
彼らは皮なめしに精通しており、歴史に翻弄されながらも伝統的な生活用品や装飾品、武器など様々
なものを作り、世に送り出してきました。
しかし、時代とともにこうしたものへの需要がなくなり伝統的な皮なめしの製法は消えていきました。
職人たちは生活の糧を得るため、都市に単純労働者として出て行き、地域社会は崩壊していきました。
1980年代後半、かばんの製作が始まったことで、職人たちは村の中で家族と暮らしながら働けるように
なり、また訓練を受けて収入を向上し、同時に自尊心を取りもどすことができるようになりました。
伝統技術の復活が村に将来への希望をもたらしたのです。
タンニンなめしって?
動物からはいだ生皮は、そのまま放置すると腐ったり乾くとコチコチに固くなります。
そこで、生皮をいつまでも腐らせずしなやかわを失わないようにする加工を「なめし」といいます。
一般に生皮は「皮」、なめした後のものを「革」と呼び区別します。
「タンニンなめし」は、植物の樹皮・根・葉などから抽出した植物タンニンを用います。
タンニンなめしの革は、水をよく吸い、水を含むと柔らかくなり、また伸びたら元に戻らないという
特徴があるため、カービングや革細工に最適の革です。その代表的な革としてヌメ革があります。
なめしには、ほかにクロムなめし(金属なめし)・混合なめし・油なめしなどがあり、現在では
クロムなめしの革製品がほとんどだそうです。
ヌメ革の特徴
①傷つきやすいが、丈夫で長持ち!
ヌメは他の革に比べて、繊維の目が詰まっているため頑丈な革です。
丁寧に手入れしながら使うことにより、5年10年と長く使えるのが一番の特徴。
表面加工を一切していないため簡単に傷がつきますが、それさえも味わいになります。
②自分だけの色に!
日焼けしたり、手の脂がしみこむことで色がより深いものへと変化します。
また使っている間に受けた日光や熱・摩擦により、革がもともと含んでいる脂分が表面に染み出し、
独自のなんともいえない艶が出てきます。その深まる味わいで自分だけの色を楽しむことができます。
③本当のナチュラル
ヌメ革は最もナチュラルな革ですので、動物がもともと持っているシワや傷、さらには血筋がそのまま
革の表面に模様として現れます。これらはナチュラルレザーにつきものの特徴で、しかも本革の証です。
④型崩れは馴染み
初めのうちはごわごわと固い感じがしますが、使い込むうちに繊維がほぐれ、クッタリとしてきます。
愛着をもってこの性質をお楽しみください。
⑤水には注意!
ヌメ革は水に濡れると、その部分がシミになってしまいますので注意が必要です。
ただし、水シミで色が濃くなった部分も使い込むうちに自然に目立たなくなってしまいます。